『レ・ミゼラブル』(映画) ★★★★
監督:トム・フーパー
原作:ヴィクトル・ユゴー(小説)、アラン・ブーブリル、クロード・ミシェル・シェーンベルク(ミュージカル)
出演:ビュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・サイフリッド、エディ・レッドメイン、ヘレナ・ボナム=カーター、サシャ・バロン・コーエン
改めて書くまでもないことですが、名作です『レ・ミゼラブル』。
…といって原作を読んだことはありませんが、見終わる頃にはなぜ「ミュージカルの金字塔」と言われているのか、その理由がよく分かった気がしました。
ただ、『レ・ミゼラブル』ってミュージカルのために作られた作品だと思ってたんですが、元々は小説だったんですね

その概要を読んでみたんですが、今回の映画と結構内容が違いました。
映画は原作小説のいい所を上手くまとめて見やすくしたって感じです。
これは元にしたミュージカルの脚本がそうだったのかわかりませんが、原作小説の概要を読んだだけでも、上手くまとめられてるなと感嘆します。
それでも、話の流れとして気になったところが2ヶ所ありました。
囚人だった自分を捨てて生まれ変わり、新しい人生を歩むと決めてからどうやったら市長にまでなれるのかわからなかったこと。
幼いコゼットと逃げたあと、どうやって生計を立てたんだろうかってこと。
見てるとき、この2点が引っかかってしまいましたね。
かなり長い作品なので、削られてしまうのは仕方ないとは思いますが…
あと、引っかかったところとしては、最後にコゼットとマリユスは結局貴族(?)に戻ってしまうのか、というところ。
釈然としないというか、それがメインではなかったとはいえ、革命は結局どうなったんだろうと…
他の方の感想を少し読んでみたら、「人物のアップが多かった」という感想があったんですけど、私はそれを読んで「え、そうだったっけ!?」と驚いてしまいました。
それだけ物語や俳優さんたちの歌に集中してたのかなと。
人物のアップが多いとかは気にならなかったですね。
ただ、ミュージカルの曲だけを聴くと、私は『オペラ座の怪人』の曲の方が好きだなと思いました。
こういう感想はありなのか分かりませんが、『レ・ミゼラブル』の曲よりも『オペラ座の怪人』の曲の方が聴きやすいなと。
単に私がミュージカルというものに慣れてないからかも知れませんが。
ミュージカルを滅多に見ない私の勝手な憶測ですが、ミュージカルを見たことがない人にとっては少々難易度が高いかも、と思ったり。
とはいえ、ミュージカルを忌避する方以外は、一見の価値ありとオススメしたい映画です。
登場人物も歌も素晴らしく、要所要所で魅せられるので冗長に感じることもありませんでした。
内容が重いので「また見たい」とはすぐには思えませんが、小説に興味を持ったりはしました。
機会があったらぜひ読んでみたいです。
