『マレフィセント』 ★★★
監督:ロバート・ストロンバーグ
出演:アンジェリーナ・ジョリー、シャールト・コプリー、エル・ファニング、サム・ライリー、ほか
映像美とアンジェリーナ・ジョリーの美しさが際立った作品、かなと思います。
妖精の国の美しさや、翼を生やしたアンジェリーナ・ジョリーが空を飛ぶシーンや、人間の兵士を圧倒的な力で倒すシーンなど、キレイで迫力がありました。
何となく、今までアンジェリーナ・ジョリーが出てる作品は興味をそそられなかったのですが、今回はディズニーでもあり悪役にスポットを当てた作品ということで見てみたんですね。そしたら、アンジェリーナ・ジョリーの美しさにやられちゃいましたよ。
それから、マレフィセントという役柄も興味深かった。
最初から悪人ではなく、幼なじみだった人間の男に騙されて翼を奪われたことから憎しみを抱くようになった。
その憎しみのせいで、男の生まれたばかりの娘・オーロラに呪いをかけてしまうけども、オーロラの成長を見守っているうちに――成長したオーロラと接しているうちに愛情を抱いてしまう。
自分がかけた呪いを解こうとする姿が、マレフィセントの想いや後悔を表しているな、と。
結局、呪いは解けることなくオーロラは眠りについてしまう。
マレフィセントは「真実の愛のキス」で呪いが解けることを期待し、眠る前に出会った王子がオーロラにキスをするのを見守るも、オーロラは眠りから覚めなかった。
ところが、マレフィセントがオーロラの額にキスをすると、呪いが解けオーロラが目を覚ましたのだった――
何となく予想はしていましたが、これにはちょっとびっくり。
マレフィセントのオーロラへの愛って何なんだろうなって、何となく疑問に思ったり。
親友? 母子? 恋愛、ではないよね。
自分と血が繋がらなくても、子供を育ててると愛情が湧いてくるというのは分かりますが…
それから、国王側が酷いなと。
悪役だった魔女の話だというので、既存の物語をベースにして魔女の魔女たる所以を描くのかなと思ったら、根本から変えられていたので拍子抜けしたというか…
あんな酷い奴だったら、そりゃ彼女も呪いたくなるし、元が良い女性で唯一の過ちが呪いをかけたことだけなら、今まで悪役だった魔女に同情もしてしまうよね、っていう。
人間側もオーロラや隣国の王子なんかは良い人そうだけど、国王側がひどく荒んでるので、最後に妖精の国と王国は統一されたというのも、すぐには信じられない気分。
ラストシーンでは妖精の国しか見せられなかったですしね。
そんな感じで、物語には引っかかりを覚えましたが、妖精の国の幻想的な風景と戦いの迫力と、それからアンジェリーナ・ジョリーの美しさは大変良かったです。
