『漫才ギャング』 ★★★★
監督・脚本:品川ヒロシ
出演:佐藤隆太、上地雄輔、石原さとみ、ほか
品川さんってちょっと怖そうで苦手で、暴力の美化や賛美が感じられるものに引っ掛かり…
漫才は好きだから気になっていた映画だけど、品川さんの作品を面白いと感じてしまったら何か悔しい(笑)
そんな複雑な心境で見に行ったけども、ある意味、期待通りで想定内という感じでした。
留置場での主人公・飛夫のモノローグが長いかった。
飛夫と彼女とのやりとりが少女漫画、もしくは少年漫画のラブコメみたい、恥ずかしい。
映画の後半で飛夫の彼女が飛夫に「変わったね。私にも優しくなった」みたいなことを言っていたけど、優しくなかったらしいときの飛夫の様子がほぼ見られなかったので、その言葉にしっくりこない。
同じく、飛夫自身「自分は根暗」と言っていたけど、最初からあんまりそういう風に見えないのでやっぱり違和感がある。
(ただ、これは今思うと役者が佐藤隆太さんだからじゃないかと思ったり…。だってもう醸しだす雰囲気が朗らかだもの)
ただ、面白いシーンは多々アリ!
やっぱり悔しいけど笑ったね~。ホント悔しい(笑)
でもまぁ、そこはさすが漫才のプロだから、安心して見れました。
脚本や監督が本職の人のつくるコメディも、そこはやはりセンスあって面白いんですけど、そういうコメディと本物の漫才とはもしかして違うものだったりするのかな? と思ったり。
うん、やっぱ漫才って面白い

あと、役者さんでいえば驚いたのが上地くん。
いや、以前も心霊系の再現ドラマ(?)に出てて、意外に演技上手いなと思ってましたが、やはり上手かった気がする…佐藤さんよりも

ただ、最後の面会での「めんどくせぇ」っていう演技は微妙だったかな。演技の演技だからかな?
それから、宮川大輔さん!
めっちゃ役柄ハマってるというか、キャラクター作りが出来てるというか、やはり上手いなぁという感じ。
映画を見てると、宮川さんが出てくるのが次第に楽しみになりましたよ。
そんで、宮川さんの上司役・長原成樹さんかな。
この方もいい味出してました。渋くてホンモノの取立て屋かと思いました。
んで、千鳥の大悟さん!!
暴力の美化に違和感とか言っておきながら、このキャラクターの渋さにはもう…(笑) 演技が上手いのは言うまでもなく。
ただ、倒され方があっさりし過ぎかなぁとは思いました。
あとは、その大悟のボス? 役の新井浩文さん。
この方は俳優さんですね。ほんのチラッとしか出ませんでしたが、存在感はバッチリかなと。それに、キャラクターとしての配置というんですかね、そういうのが上手い具合に行ってるなと思います。
最後の最後にもしかして?っていう設定は意外すぎるけども…
そんな感じで芸人さんの演技も思った以上で、コメディ(コント?)なシーンはほんと笑えました。
ただ評価は高めですが、正直言うと面白いと思えない(ちょっと引いた)シーンもあったんで、私的に複雑な作品だなという感じです。
