『ももへの手紙』 ★★
原案・脚本・監督:沖浦啓之
声の出演:美山加恋、優香、西田敏行、山寺宏一、チョー、ほか
始まりからずっと「んー…」と思ったり、たまに顔をしかめたり、早送りしたりしながら見てたんですが、エンドロールになってやっと気づいた。
この作品の中に、感情移入できるキャラクターが居ないということにorz
子供に近い年齢でもないし、結婚・出産もしてないし、ましてやおじいちゃんおばあちゃんって年でもない。
誰に対しても共感できない…
共感できないって辛い…
感情移入できるキャラがいないということは最後に気づいたんですが、冒頭から物語に入り込めなくて、これは妖怪が登場して以降の展開に期待するしかないと思うのに、その妖怪もまたなかなか姿を現さなくて悶々したり。
出たら出たで、人の食べ物を盗み食いしたり、人の畑を荒らして盗んだり、人の持ち物を盗んだり――もう「えー…」(脱力)という感じ。
それでも、声がいいので他の人間よりキャラが立ってて、それなりの(妖怪としての)魅力はあるかなと思う。
特にマメは気持ち悪いんだけど、でも可愛い(笑) 声がチョーさんっていうのに驚いた。特徴ある声だから分かると思ったのに、全然わからなかった。
あと、西田敏行さんも声優うまい!
山寺宏一さんは安定の聴き心地(笑)
声といえば、優香さんは気づかなかった。
上手いかって言えばどうだろう? とくに気にならなかったので問題なかったのだと思います。
あと、映像としては背景がとてもキレイでした。
内容がもっと楽しめたら背景ももっと堪能できたんだろうなぁと。
人物描写も全体的には好きな方なんですが、顔だけが微妙にリアルでそこが受け付けなかったです。
普段はアニメ顔なのに、泣き顔とか所々で妙にリアルなのがちょっと…
加えて、中年男性が軒並み気持ち悪い(笑)
主人公の少女の亡くなったお父さん。本当は主人公とケンカしたまま亡くなって後悔してて――という切ないお話なのに、ケンカになったときのお父さんの「ごめん」って顔がムカつく(笑)
そのせいで悲しいって感情が半減どころじゃないっていう。
そこがとても残念。
主人公のお母さんのことが好きらしい幼なじみ(?)の郵便局員も気持ち悪い。あの年で調子が良くておっちょこちょいって…
以上、感情移入できるキャラクターが居ないということと、どのキャラクターも魅力を感じられなかったってことと、唯一魅力を感じられた妖怪も盗みをするからなんだかなーってことで、あまり楽しめない作品でした。
これはきっと親子で見る作品なんでしょうね。ご家族で見られることをオススメします。
