『ニューイヤーズ・イブ』 ★★★★★
監督:ゲイリー・マーシャル
脚本:キャサリン・ファゲイト
出演:ロバート・デ・ニーロ、ヒラリー・スワンク、ミシェル・ファイファー、ザック・エフロン、キャサリン・ハイグル、ジョン・ボン・ジョヴィ、ハル・ベリー、ほか
大晦日から10日以上過ぎてしまいましたが、観て来ました『ニューイヤーズ・イブ』!
もう、とっても面白かったです!!
観終わったあとは、ほんとハッピーな気持ちで幸せでした

予告で「面白そうだな」と思い期待大で観に行って、期待通りの映画なんて滅多に出会えませんが、2012年最初の映画がまさに期待通りの映画で、これはおみくじの大吉が連続3回出たくらいの嬉しさです(笑)
以下、ネタバレ注意!!
予告で注目したのは出演者のキャサリン・ハイグルとザック・エフロン。
この方々は私の中でお気に入り俳優・女優なので、お二方が出てるというだけでも観る条件は充分だったわけですが。
他の俳優・女優の方々も素敵で、とくにロバート・デ・ニーロさんは(たぶん)今回初めて出演作品を観たんじゃないかなと思うんですが、今回の役柄的にずっと病院のベッドで寝てるだけ(「だけ」って言うのも語弊がありますが)なのに惹きつけられてしまいました。
最期を迎えるという役柄のせいかも知れませんが…
ただ、記憶違いでなかったら、たぶんわざとなのかなぁと思うのが、デ・ニーロが演じるあの男性は新年を迎えることができたのかな? というのが、はっきり描かれてなかった気がして、それを考えると胸が締め付けられてしまいます。
それから、ミシェル・ファイファーさんも良かった。
この方の出演作品はいくつか観てますが、結構昔に観たものばかりで印象が曖昧で、ごく最近にビデオで見たのが『ホワット・ライズ・ビニース』。
だもんで、何かで見たことあるけど誰だったかなと、失礼ながら途中までわからなくてモヤモヤしてました。
この映画では消極的で引っ込み思案な女性を演じてますが、それがとても可愛らしい女性なので見てて応援したくなります(笑)
『ホワット・ライズ・ビニース』を思い出したあとは、全然違う印象に驚いてしまいました。ほんと可愛らしくて素敵でした。
そんな女性の「年頭の誓い」を助けることになったのがザック・エフロンで、ハイテンションだけど世話見のいい好青年を演じてます。
女性を助けるのは、女性が持ってたパーティの招待券が欲しかったためですが、女性の誓いを叶えるのに嫌々とか面倒そうとか、そういった表情が一切ないんですね。
きっと元々がそういう「人のために」というボランティア精神があって、破天荒なことが好きなんじゃないかな、と感じられます。
青年は最初から最後までずっとハイだったんだけど、普段からずっとそうなんだろうなって感じで、それが逆にこの青年のごく日常的な生活の様子を想像しづらくしてるんですよね。
だから他の人たちよりも少し特異な存在のような気がして、途中で一瞬だけこの青年が他の人たちの希望とか悩みとか問題を解決して行くんじゃないかと思ったんです。
それくらい、生活観を感じさせないキャラクターでした。
素敵な好青年でしたけどねw
キャサリン・ハイグルさんは今回主演というわけではないし、昨年の大晦日にプロポーズされながらもその恋人に逃げられ、1年経った今年の大晦日にやっと(今頃)現れた恋人にキレる…という、ラブロマンスやラブコメディならまぁよくありそうな役柄でとくに目立たないんですが、ただ相手役がビックリしました。
ボン・ジョヴィさんですか。
失礼ながら名前だけはよく知ってるアメリカのミュージシャンという程度の認識しかなかったんですが…歌、上手いですね(笑)
しかも、映画とかドラマとかによく出演されてるというのにも驚きです。
私は誰かから「歌を贈られたい」という願望(?)はないのですが、ボン・ジョヴィさんのように歌の上手い人に、あんな風に歌を贈られたらほとんどの女性は嬉しいでしょうね~。
あと、アパートのエレベーターが故障して男女が長い時間閉じ込められますが、その男女がいい雰囲気になった途端にエレベーターが直り、開いた扉から(たぶん)アパートの管理人が現れたのだけど…
その管理人が間違いでなかったらジェームズ・ベルーシさんだと思うんです。警察犬とコンビを組む警察の役で出てたコメディ映画『K-9』を思い出して、エレベーターの扉が開いてこの方が出てきた瞬間噴出してしまったんですよね(笑)
映画を観てるときには思い出せなかったんですが、『この胸のときめき』というラブロマンス(?)にも出てて、この時の役柄の印象ももしかしたら無意識に重ねてたのかも知れない。
とにかく、日本で言えば西田敏行が急にちょい役で出てきた、みたいな感じで面白かったんです。
そして、サラ・ジェシカ・パーカーさんとジョシュ・デュアメルさん。
このお二方が演じる男女は、去年の大晦日に一度会っただけの関係で、女性に事情があって「1年後同じ場所で」という書置きを残して消えてしまったんですね。
で、その約束を信じて男性が今年の大晦日にその場所へ向かうわけですが、その相手の女性が誰かっていうのが観客には最後まで分からないように演出されてて、そこが飽きさせないように工夫されてるのかなと思います。
途中で最期を迎える男性のもとに駆けつける娘と街中ですれ違うんですが、その瞬間はやっぱり「この人かな?」って思ってしまいますよね。
それが違って、すれ違って行ってしまうので「違うの?!」っていう驚きと、次に場面が変わったとき、すれ違った女性は最期を迎える男性の娘だったとその時に初めてわかって「そうだったんだ!」っていう驚きとがあって、そのせいでグイグイ物語に引き込まれてしまいます。
誰と誰が繋がっているのか、それを考えるのも面白いです。
約2時間のあいだに、大晦日に起こるいくつかのドラマが描かれるので、次々に場面は変わるし誰がどういう状況なのか、それぞれに把握していくのも大変でしたが、だからこそ物語に引き込まれてずっと飽きずに観ることができたのかな、とも思います。
それと、エンディングも最高でした♪
一瞬、NG集なのかな? と思ったんですがNGだけじゃないんですね。
2人のその後のエピソードのような場面だったり、物語でもないNGでもない、収録の合間にちょっとおちゃめしちゃいましたって感じのショートコントみたいなのがあります。
ちょこっとですが面白かったですよ!
映画の中で唯一、切なくなってしまう物語が最後に覆ってしまうくらいの面白さで、少しだけ残ってた悲しい気持ちも吹っ飛んでしまいます(笑)
この映画はぜひぜひお薦めしたい!
毎年、年末に観てみるのもいいかも^^
