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著者:上甲宣之
発行:宝島社(宝島文庫)
小学校の教師である辺倉史代は、親しい友人も恋人もいない孤独な三十路女。
陰気な性格で生徒からも好かれず、同僚からも「やる気のない教師」と敬遠される始末。
そんな彼女の生きがいは自分が創りだした幽霊“紅蓮女”に変装して街を徘徊し人を驚かせることだった――。
初め、ストーリーを知らなかったので、タイトルから普通に「幽霊がコスプレする話なのかな」と思っていましたが、読み進めていくうちに「人が幽霊の格好をして人を驚かす」という話なんだと分かって、何となく拍子抜けした感じでした。
主人公である辺倉史代が、教師としての自覚とかもなく、ただ時間をやり過ごせばいいと思っている様子に、初めは軽く憤慨を覚えましたし、「“紅蓮女”という幽霊に変装して人を驚かせる」という趣味(生きがい)は、明らかに後ろ向きだなぁ・・・と思いました。
ところが、これが途中から面白くなってくるんですね。
いつものように夜、“紅蓮女”に変装して心霊スポットを歩いていると、口裂け女らしき人物と遭遇してしまい、徐に睨み合いが始まり――。
その時の息詰まる攻防は読んでいて手に汗握りました

それ以外にも、都市伝説パーティで流血まがいの騒ぎがあったり、生き神信仰では意外な展開になったり、呪いの手紙ではついに“紅蓮女”が活躍したり

そして電話男とは壮絶な戦いを繰り広げ――

どんどんと“紅蓮女”が格好よく思えてきます

ただ、電話男と決着がついたあとの展開はちょっと「辺倉さん可哀想」って思いました(笑)
“紅蓮女”だけでなく、辺倉さん自身にも救いがあればなぁ・・・と。
それでも、最後ではもっと読んでいたいと思えるほど面白かったです。
続編は・・・ないだろうな

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